更年期だけじゃない、その忘れっぽい症状の対策ガイド

更年期だけじゃない、その忘れっぽい症状の対策ガイド

『最近、曜日が思い出せない時がある』『今日の朝、何を食べたか忘れた』といった事で悩んでませんか?

 

その中で、更年期のせいではないか?と感じる方もいらっしゃいますが、多くの場合、忘れたことに対する自覚があれば深く悩むことはありません。覚えておきたい事があれば、しっかりメモを取るだけでも大半は解決できるものです。

 

ですが、更年期の症状が強く現れることで、忘れっぽい状態となるケースもあります。

 

ここでは、「一般的な忘れっぽい状態」と「更年期による忘れっぽい状態」の要因と対策、更年期と認知症の違いについてご紹介していきます。

忘れっぽい状態となる要因と対策

忘れっぽいとされる状態には、精神的なものや脳の変化によるものがあります。要因ごとに対策は違いますので、以下にて詳細をご紹介します。

 

【忘れっぽくなる要因】

「最近、忘れっぽいな」と感じている時、更年期の以前に、脳では何かしらの変化が起こっている事があります。以下に、どのような要因があるかをご紹介します。

 

・ストレス

ストレスによって忘れっぽくなることもある

環境や対人関係によるストレスで、目の前の物事に集中できず、忘れっぽくなる事もあります。ストレスは、脳の中で感情等を抑制している『前頭前野』のコントロールを乱すため、集中力を低下させる事にもつながってしまいます。ストレス対策としては、神経伝達物質のセロトニンを分泌させることが有効です。

・年齢の積み重ね

忘れっぽい症状にある年齢の積み重ね

年齢を重ねるごとに脳の機能は低下し、それに伴って記憶力や判断力なども曖昧になり、忘れっぽくなってしまいます。脳の機能は20代をピークに徐々に低下するため、まだ若いと思っていても、実際は忘れっぽくなる傾向にあったりします。ほか、卵巣機能と女性ホルモンの低下によって起こる更年期障害とも密接な関係があり、その対策としては、女性ホルモンと似た働きをする「エクオール」を摂取することで緩和や改善が見込めます。

・認知症

認知症によって忘れっぽくなる

認知症はアルツハイマー病や脳卒中、脳梗塞などの後遺症、脳の萎縮などが原因で発症する疾患です。記憶障害といった症状があり、物事を思い出せなくなっていきます。65歳未満で発症した場合は「若年性認知症」とされ、神経科や精神科、物忘れ外来などで診察ができます。

・ADHD|注意欠陥・多動性障害

ADHDによる忘れっぽさ

ADHDは不注意や落ち着きのなさが現れる神経発達症の一つです。脳の発達の遅れにより、注意欠如や多動性(落ち着きがない)といった症状が現れるとされています。特に女性は、注意欠陥の症状が強い場合が多いため、細部のミスや物忘れが多くなります。ADHDは生まれつきの障害で、心療内科などで診断されて分かるものです。ほか、年齢を重ねてから、職場環境などで要求内容が高くなることで悩み、その後、医師の診断によって判明するケースもあります。

 

【忘れっぽくなる症状とセルフ対策】

一般的な忘れっぽい状態の多くは、「忘れた!」という自覚がありますが、日常生活ではあまり支障がない場合も多いです。ただ、忘れっぽくなったという自覚があると、以前のように元に戻りたいという欲求もあるかと思います。

 

以下では、「忘れっぽい症状」と「ご自身で出来る対策」をまとめましたので、ご参考頂ければと思います。

 

忘れっぽい症状 セルフ対策
・自分が忘れっぽい事を自覚している

・曜日は日付、自分の誕生日を間違える
・何を食べたか忘れてしまう
・何かヒントがあれば忘れている事を思い出せる

・こまめにメモを取る

・手指をよく使う
・適度な全身運動
・DHA、レシチン、GABA、テアニンの摂取

 

上記のような一般的な忘れっぽい症状は、自覚があるため、深刻になる事はありません。最も有効な対策は「これは忘れてはいけない」と感じたことをメモに取ることです。忘れっぽいだけなら、物事の一部分のみを忘れてしまうだけなので、何をするかメモをしておけばしっかり思い出すことができます。

 

その他、脳機能を活発化させる手段として、手指や適度な全身運動、サプリメントで摂取できるDHA・レシチン・GABA・テアニンがあります。

更年期障害による忘れっぽくなる要因と認知症の違い

更年期障害で忘れっぽくなる場合は、そのほとんどが『忘れた自覚がある』と言えますが、認知症は『忘れた自覚がない』ものです。その詳細についてご紹介します。

 

【更年期障害で忘れっぽくなる要因】

女性は40歳を過ぎた頃から徐々に卵巣の機能が低下し、50歳前後で閉経となります。閉経の前後5年間、45~55歳は、女性ホルモンであるエストロゲンが減少することで更年期障害が起こります。

 

更年期障害では心身に大きな影響がありますが、その1つに忘れっぽくなる事もあり、主にはホルモンバランスの崩れからくる『自律神経の乱れ』が要因にもなります。

 

更年期で忘れっぽくなる要因は、具体的に以下の2つがあります。

 

①交感神経が優位になる

更年期障害による忘れっぽい状態の改善法

 

更年期では、興奮や緊張を司る交感神経が優位になりやすく、血圧の上昇と血管の収縮が発生しやすい状態となります。結果、血流が悪くなって酸素や栄養素が供給されにくくなり、脳が疲労しやすい状態となることで、記憶力や判断力、適応力といった脳の機能が低下します。

 

②精神的な悪影響

更年期障害による忘れっぽい状態。精神的な悪影響

 

更年期障害によって自律神経のバランスが乱れると、精神的な症状による悪影響もあります。イライラや落ち着きのなさ、不安、無気力は物事への集中力を欠けさせ、それに伴って記憶力も低下します。その結果、忘れっぽくなったと感じる方もいらっしゃいます。

 

更年期障害では、この2つの要因も絡むことで忘れっぽい症状が現れやすくなると言えるでしょう。

 

【更年期で忘れっぽくなることと認知症の違い】

更年期で忘れっぽくなることと認知症の違いは、『自覚症状があるか、ないか』という点になります。

 

忘れっぽいこと自体は、先にご紹介したセルフ対策で解決できる事が多いですが、認知症は記憶障害が現れる疾患のため、早期に発見して症状の進行を遅らせることが必要となります。

 

具体的な症状は、以下のように分かれます。

 

更年期障害による忘れっぽさ 認知症による忘れっぽさ
・日常生活に支障がほとんど現れない

・日付や自分の誕生日を間違える(今日は水曜日なのに木曜日だと思っていたなど)
・何を食べたか忘れてしまう
・自分が忘れっぽいことを自覚している
・なにかヒントがあれば忘れていることを思い出せる

・日常生活に支障が現れる

・日付や自分の誕生日が分からない
・食事をしたこと自体を忘れてしまう
・自分が忘れっぽいことの自覚がない
・ヒントがあっても物事を思い出せない

 

認知症による認知機能の低下は、物事そのものを忘れてしまうという特徴があります。例えば、今日はすでに朝食を食べているはずなのに食べていないと主張したり、「誰に電話をするか」ではなく「電話をすること」自体を忘れてしまったりします。

 

また、物事を忘れたことに対する自覚がないことから自分では気づきにくく、特に家族が異変に気づき、対策をしてあげる事が重要になります。

 

同じことを何度も聞く、家族の名前を間違える、以前できていたことができなくなった、道に迷って家に帰れなくなるなどの症状が現れたら、神経内科、精神科、脳神経外科などの受診するようにしましょう。ほか、認知症の治療を専門としている「物忘れ外来」の診療科が設けられた病院もあります。

更年期障害による忘れっぽい状態の改善法

更年期だけじゃない、その忘れっぽい症状の対策ガイド

 

更年期障害は、女性ホルモンの乱れにより心身に様々な症状が現れる病気です。その中で忘れっぽくなる要因もありますが、食事や漢方薬、サプリメント、HRTなどで改善することが可能です。

 

・食事

バランスのよい食生活を送ることを基本として、女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンを含む食品で更年期障害の軽減効果が期待できます。大豆イソフラボンはその名の通り、豆腐や味噌、油揚げなどの大豆加工食品に多く含まれています。サプリメントよりも体内への吸収力は劣りますが、意識的に摂取しておきたいものです。

・漢方薬

加味逍遥散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸といった漢方薬は全身の血流を改善して、ホルモンバランスを整える働きがあります。更年期障害の症状の軽減のためにこれらの漢方薬が処方されることもあります。

・サプリメント

大豆イソフラボンが腸内細菌の働きによってより効果が強い「エクオール」という物質になります。体内での女性ホルモンに似た働きは大豆イソフラボン以上のため、更年期障害の症状の軽減に効果的です。エクオールは日本人の半分しか体内で作られないとされていますが、サプリメントで効率的に摂取することができます。

・HRT(ホルモン補充療法)

更年期で分泌量が低下する女性ホルモンを補う治療です。更年期障害の様々な症状を軽減することが可能です。更年期にリスクが高まる骨粗鬆症や動脈硬化を予防する働きも期待できます。

まとめ

  • 更年期の忘れっぽさの特徴は「何かヒントがあれば思い出せる」「自分が忘れっぽいと自覚している」「日常生活に支障がない」こと
  • 認知症の認知機能低下の特徴は「ヒントがあっても思い出せない」「忘れる自覚がない」「日常生活に支障があること
  • 認知症を疑う症状が現れている場合は精神科や神経内科、物忘れ外来などへの受診が必要
  • 更年期による忘れっぽさならば食事や漢方、サプリメント、HRTで改善が期待できる

関連ページ

■ 更年期で誰もが乱れる生理周期の原因と対策法
更年期に起こる生理周期の乱れ、その原因と対策法についてご紹介しています。更年期では生理~閉経まで起こりますが、この時から生活習慣の見直しをしておく事をお勧めします。
■ 更年期から起こった腹痛や下腹部痛の対処ガイド
更年期に起こる腹痛や下腹部痛、便秘や下痢について、対処法をご紹介しています。
■ 更年期の症状に役立つイソフラボンの種類とサプリ
イソフラボンが更年期の改善に効果的なこと、アグリコン型イソフラボンの重要性についてご紹介しています。それ以上に重要なエクオールの存在と効率的にエクオールが摂取できるサプリもご紹介しています。
■ 更年期の髪トラブル対策と避けるべきヘアケア
更年期に起こる「抜け毛」や「乾燥」といった、毛髪トラブルの対策についてご紹介しています。また、誤ったヘアケアについても説明しています。悪化させたくない女性は必見です。
■ 更年期の胸の痛みに潜むリスクに用心!7つの対策法
更年期から起こった動悸や胸の痛みの改善ガイド。胸の痛みにはどんな症状があるか、それぞれベストな対策はあるのかについて詳しく説明しています。
■ 更年期で高血圧となった時に行いたい4つの対策
更年期に起こる高血圧とその対策法についてご紹介しています。また、更年期の血圧の特徴についてもまとめています。今後の対策にお役立て下さい。
■ 乾燥が悪化する更年期の過ごし方と対策法
更年期に起こる乾燥感やかゆみについて、どのような対策をすればよいか記載しています。辛い乾燥とかゆみの対策としてご活用下さい。
■ 更年期に摂るべき効果的な食べ物と栄養素5選
更年期に不足しがちな栄養素「カルシウム」「マグネシウム」「レシチン」「ビタミンD」「ビタミンE」が豊富に含まれる食べ物をご紹介いたします。また、これらの食材を使った美味しいレシピもご一緒に参考にして頂ければと思います。
■ 早期の症状緩和に!更年期における閉経前後の変化と対策
更年期と閉経についてご紹介しています。閉経の判断基準と平均年齢、婦人科などでの検査、他の病気リスク、またHRT(ホルモン補充療法)についても紹介しております。
■ 急なホットフラッシュに悩まないレベル別の対処法
更年期に起こるホットフラッシュの原因と症状、レベル1~3に分けられた対処法についてご紹介しています。ほか、化粧崩れや服の汗シミ予防についてもご参考下さい。
■ プラセンタで更年期対策!高純度・高品質品の選び方
更年期障害の治療としても使われるプラセンタの選び方。高品質・高重度を基準に良質なプラセンタを選ぶコツ4つをご紹介いたします。プラセンタに含まれる成長因子が更年期障害を緩和してくれます。
■ トリプトファンサプリの効果と選び方の手引き
不眠を和らげる効果があるトリプトファンサプリメントをご紹介しています。効果的な飲み方や副作用まで全て。
■ 睡眠の質を向上するトリプトファンの上手な摂取方法
更年期障害や不眠症に効果的なトリプトファンの効能や効果的な摂取方法を紹介します。トリプトファンがどのように体の中で吸収されているのかを知ることができます。
■ 更年期障害に効果が期待出来るアロマ全14種!活用マニュアル付
アロマの効能を知って更年期を和らげる方法をご紹介いたします。アロマの最大限楽しむ方法や注意することなどをまとめました。
■ すぐにできる!更年期うつの対処法と改善方法まとめ
更年期障害で起こるうつ症状の対策やうつ病との違い、更年期うつ以外の病気の可能性などをご紹介しています。
■ 漢方を知って更年期障害を緩和させる方法まとめ
更年期における漢方薬の選び方、服用方法をご紹介しています。なぜ、漢方が更年期に良いのかという理由や漢方の副作用をまとめてます。
■ ズキズキを和らげる!更年期で頭痛が起こる原因と治し方
更年期からくる頭痛の判断基準と原因。頭痛の緩和法。病気のサインとなる頭痛の見分け方を記載しています。
■ 更年期のめまい緩和の近道に!予防法と関連する病気まとめ
更年期によるめまいの予防法。貧血との違い。めまいから来る病気をまとめました。
■ 良質なエクオールサプリメントの選び方
更年期対策において注目度が高いエクオールサプリメント。その選び方や良質なエクオールの基準をまとめました。更年期による様々な症状の緩和を目指したい女性におすすめです。
■ ドンヨリSTOP!更年期障害対策の為の女性ホルモン補充方法
40代からの更年期障害の症状の原因と、体の不調を整えるために最適な女性ホルモンの補い方や治療についてまとめました。
■ じわっと更年期症状を和らげる成分!サポニンの働きと摂取法
サポニンが更年期にどんな効果を与えるのかをまとめています。ほか、サポニンが含まれる食材、効率的な摂取方法、注意点や副作用についてもご紹介しています。
■ 今日からできる!更年期のイライラ・うつうつ完全ケアガイド
更年期のイライラやうつうつの解消法。女性がイライラするメカニズムやイライラを段階別に分け、対処法を紹介しています。
page top