まるごと分かる!更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の全て

まるごと分かる!更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の全て

「ホルモン治療を受けたいんだけど、副作用が怖いから何となく踏み出せない」

 

そんな状況で、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

 

ホルモン補充療法は、更年期障害の根本的な改善・緩和として期待されている治療法です。また、副効果として老化防止にもつながります。

 

今回は、ホルモン補充療法がもたらす効果とリスク、医療費や診断方法までご紹介いたします。

更年期障害におけるホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法は、女性ホルモン減少によって引き起こされる症状を改善、予防することを目的としています。主にホットフラッシュ(ほてり・のぼせ・発汗)に効果を発揮します。

 

実際の治療では『卵胞ホルモン剤(エストロゲン)』と『黄体ホルモン剤(プロゲステロン)』の2種類の薬剤を使用し、症状によって併用または1種類のみで投与するかを決めます。

4種類のホルモン補充療法とその特徴

まるごと分かる!更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の全て

 

ホルモン補充療法には『注射』・『貼り薬』・『塗り薬』・『内服薬』の4つがあり、ホットフラッシュ、手足の冷え、動悸、息切れといった更年期障害の症状の改善を促します。

 

どのホルモン補充療法も、治療期間は約3カ月継続して行い、経過を見ながら医師が治療法を変えていきます。

 

ホルモン補充療法を行うことで、乳がんの予防にも効果がありますが、長期間の治療は、逆にリスクを高める場合もありますので、最低でも2年に1回の婦人科検診を受けつつ、医師に相談の上、治療を進めたほうが良いです。

 

他にも、『脳卒中経験者』『腎疾患』『肝疾患』を患っている方も、症状が悪化するため、ホルモン補充療法が行えない場合があります。

 

投与周期や費用は以下のように、療法によって変わります。

 

方法 投与周期 費用
注射 2週間に1回または1カ月に1回。 1本あたり

1,000〜2500円

湿布・パッチ 週2回ほど2〜3日貼る。 1カ月分およそ

1500〜2500円

塗り薬 入浴後、毎日 1カ月分およそ

3,000〜5,000円

内服薬 毎日服用 処方薬によって異なる

 

効果を感じる時期は一般的に2〜3週間で実感し、遅くても3カ月ほどとなっています。

 

また、共通する副作用として『不正出血』『胸の張りや痛み』『体重増加』などが報告されていますが、多くの場合、治療の経過とともに収まっていくとされています。

 

注射によるホルモン補充療法

女性ホルモンを整える働きのある『ヒトプラセンタ』を、皮下や筋肉に直接注射する治療方法です。

 

2週間〜1か月に1回の頻度で治療を行い、ホットフラッシュも含め、精神的な症状(イライラ、不眠、抑うつなど)に効果があります。

 

肝臓への負担が少ないことが特徴で、副効果として肌質改善や免疫力向上などの美容効果も期待できます。

【副作用や注意点】

・皮下や筋肉に注射するため、打った箇所が赤く腫れたり、熱を持ったりと、強い痛みが伴いますが、大体は半日ほどで収まります。
・1度でもヒトプラセンタ注射を受けた場合、献血ができなくなりますのでご注意下さい。

【費用の相場】

・ヒトプラセンタ注射は1本につき¥1,000〜¥2,500となっており、更年期と診察された場合は保険適用となります。
・病院によっては手数料を取る場合があり、プラセンタの種類によっては保険適用外になる場合があります。

 

湿布・パッチによるホルモン補充療法

下腹部に『エストラジオール』・『酢酸ノルエチステロン』など2種類の女性ホルモンを貼る治療法です。

 

病院にて、週2回ほどの頻度で処方される貼り薬を、2〜3日貼り続けます。

 

ホットフラッシュも含め、膣内や目・皮膚などの乾燥感、尿失禁にも有効とされており、女性ホルモンが皮膚から徐々に吸収されるので、肝臓の負担がなく、注射のように痛みがないのが特徴です。

 

【副作用や注意点】

・貼った部分がかぶれたり、発疹などの皮膚症状を引き起こすことがあるため、肌が弱い方も向かない場合があります。
・投与中は、『下腹部の痛み』や『吐き気・嘔吐』『乳房の腫れ・痛み』などが副作用として報告されていますが、治療の経過とともに落ち着いていきます。

【費用の相場】

・保険も適用され、1か月分でおよそ1,500〜2,500円とされています。

 

塗るホルモン補充療法

『ディビゲル』『ル・エストロジェル』と言われる『卵胞ホルモン薬』や場合によっては、『黄体ホルモン剤』を、内太ももや下腹部に塗り込む、治療法です。

 

子宮を全摘出された方に多く使用される治療方法で、毎日の入浴後に塗り込むことで、ホットフラッシュの症状が改善され、副効果として、膣内や目・皮膚などの乾燥の改善にも効果があります。

 

皮膚から直接吸収されるため、肝臓への負担が少ないのが特徴で、肌刺激の少ないジェル剤のため、肌の弱い方にも適しています。

 

【副作用や注意点】

・吐き気や嘔吐、体重増加、骨盤痛、乳房の張りや痛みなどの副作用が報告されていますが、2〜3か月ほどで落ち着きます。
・ゲル剤にはアルコールが含まれているのでアルコールに過敏な方は、かぶれや発疹が現れることがあります。すぐに使用を中止してください。

【費用の相場】

・費用は1か月分でおよそ3,000〜5,000円と、他のホルモン治療に比べて少し高めです。
・薬剤の一種である『ディビゲル』は保険適用外とされているので、詳しくは医師にご確認ください。

 

内服薬によるホルモン補充療法

『プレマリン』や『エストリオール』、『エストラダームTTS』という卵胞ホルモン剤や、『ヒスロンH』や『プロペラ』という黄体ホルモン剤をという内服薬を、毎日服用する治療方法です。

 

最も一般的なホルモン治療で、更年期障害の様々な症状に効果があると言われており、特に効果が高いのがホットフラッシュの改善です。

 

ピルを服用されている方は、過剰摂取の恐れがありますので、医師に相談の上、服用してください。

 

【副作用や注意点】

・「胃のムカムカ」や「胃もたれ」などの副作用が伴う場合があります。
・他にも『生理不順』『不正出血』『乳房の張り・痛み』『体重増加』『食欲不振』などが報告されてますが、治療の経過とともに軽減されます。

【費用の相場】

・病院によって異なり、保険の適用がされます。

ホルモン治療の診断方法と診察の流れ

ホルモン治療は、主にレディースクリニックや産婦人科で行われます。
更年期障害と診断されれば保険も適用されるため、思い当たる症状がある場合、お気軽に受診されることをお勧めします。

 

診察の流れ

ホルモン治療の診断方法と診察の流れ

 

初診の時に準備していたほうが良いもの

お医者さんが、より最適な治療を進めるにあたり、初診の際は、最低限以下の情報は、メモした上で診察に臨んだ方が良いです。 これらの情報を共有しておくことで、より早く症状を改善できるだけでなく、治療による副作用等のリスクの低減にもなります。

 

・月経の周期や期間、最後の月経開始日
・家族や親族にガン患者がいるかどうか
・過去の病気歴(主に乳がんや子宮ガン)
・飲んでいる薬の使用量や成分表
・生活習慣
・最も気になる症状の情報
(症状がいつから出始めたのか、どのようなときに出るのか、1日のうちいつ出るのかなど)

など

まとめ

ホルモン補充療法は、種類も多く、副作用も囁かれているので、なかなか踏み込めないのは分かります。

 

しかし、更年期障害の根本的な改善として注目を集めている治療法です。老化防止や美容効果も期待されています。

 

更年期障害の症状に悩んで塞ぎ込む前に、ホルモン補充療法を試してストレスフリーな日々を送ってみませんか?

 

今回の記事から、ホルモン治療に一歩踏み込む勇気を持って頂けると光栄です。

関連ページ

まるごと分かる!更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の全て記事一覧

page top