異常値がすぐ分かる!エストラジオール値の正しい見方とキープする方法

異常値がすぐ分かる!エストラジオール値の正しい見方とキープする方法

血液検査で女性ホルモン値を測ったことがある人は、『エストラジオール(E2)』という言葉を目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

エストラジオールは、高くても低くても良くありません。「じゃあ、私の数値はどっちなの?」と不安に思う方は多いかと思います。

 

女性ホルモンの主要成分となるエストラジオールは、女性の美・健康・妊娠を維持するためにとても大切なホルモンです。

 

エストラジオールが低下すると「更年期障害」を引き起こします。また、10代から30代の方の数値が低い、あるいは高い場合「不妊症」を引き起こすと言われています。

 

今回は、エストラジオールの効能から正常値の判断方法、そして正常値にキープする方法をご紹介いたしますので、ご参考ください。

女性の美・健康・妊娠を維持するエストラジオール

女性ホルモンとは、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の2つのホルモンの総称のことを指し、女性が「女性らしい身体になるため」「妊娠をしやすくするため」に分泌されているホルモンです。

 

『エストラジオール』は、その中でも「エストロゲンの主要成分」となる物質で、女性ホルモンの中で最も分泌が盛んなホルモンです。

 

そのため、「更年期障害」や「不妊症」の検査では、エストラジオールの数値が女性ホルモン量の指標となります。

 

異常値がすぐ分かる!エストラジオール値の正しい見方とキープする方法

女性の美・健康・妊娠を維持するエストラジオール

 

エストラジオールは、卵巣から分泌されるもので、主に生殖器や乳腺の発育を促し、脂肪の合成を増加させて、女性らしい体つきにするホルモンです。

 

この分泌量が、『50pg/ml』以下の状態が続くと更年期と診断され、『20pg/ml以下』まで減少すると、近々閉経するだろうと見なされます。

 

また、10代〜30代の健康的な女性の場合、分泌量が『200pg/ml』以上の状態が続くと、妊娠を疑われます。

 

エストラジオールの働きと主な作用

働き 作用
妊娠を助ける ・子宮内膜を厚くして受精卵を着床しやすくする。

・卵子を成長させ、排卵に導く。
・乳腺の発育を促し、脂肪をつきやすくさせる。
・脂肪の合成を増加させ、女性らしい丸みを帯びたラインを出す。

肌や髪を美しく保つ ・水分量や脂質量を調整し、肌や髪に潤いを保つ。

・コラーゲンの生成を助ける。

血管を強くし広げる ・血管をしなやかにして、血栓が出来にくくする。

・脳への血液量を増やして、記憶力を高める。

骨を強くする ・骨からカルシウムが溶け出すのを抑制し、骨密度を高める。

 

このように、女性の美・健康・妊娠を維持するためには、とても大切なホルモンと言えます。

 

また、女性だけでなく男性にもエストラジオールは存在し、精子の形成や骨の強化、育毛などの働きを持っています。
男性で数値が増加した場合、「女性化」を引き起こし、減少した場合「薄毛」に繋がると言われています。
男性の基準値は『20〜60pg/ml』です。

女性ホルモン量の正しい判断方法

産婦人科やレディースクリニックで、女性ホルモン値を調べる血液検査をすることで、血中のエストラジオールとプロゲステロンの含有量を調べることができます。

 

生理から何日経過しているかによって数値は変化しますが、この時に重要となるのは、性腺刺激ホルモンと呼ばれる『卵胞刺激ホルモン(FHS)』と『黄体形成ホルモン(LH)』の分泌量です。

 

性腺刺激ホルモン 働き 分泌箇所 分泌量
卵胞刺激ホルモン(FHS) エストロゲンの分泌を促し、卵子の成長を手助けし、排卵を促す。 脳内にある下垂体で分泌が促される。 生理周期によって変化。

年齢とともに増加する。

黄体形成ホルモン(LH) プロゲステロンの分泌を促し、基礎体温を上げ妊娠しやすい体にさせる。 生理周期によって変化。

20代がピーク。40代半ばに急激に増加する。

 

性腺刺激ホルモンは、女性ホルモンの分泌を促す働きがあり、この2つは相互関係にあります。

 

これらのホルモン値は生理周期によって分泌量が変化し、性腺刺激ホルモンと女性ホルモンの分泌量が、下記の表の分泌量内に入っていると、正常値であると判断されます。

 

28日周期で生理が来る場合の女性ホルモンの動き

女性ホルモン量の正しい判断方法

 

性腺刺激ホルモンと女性ホルモンの基準値
生理後からの経過日数 卵胞刺激ホルモン(FHS) エストラジオール(E2) 黄体形成ホルモン(LH) プロゲステロン(黄体ホルモン)
0日〜14日 3〜14 mIU/ml 13〜70pg/ml 2〜12 mIU/ml 0.1〜1.5ng/ml
14日目(排卵日) 4〜20 mIU/ml 70〜240pg/ml 10〜90 mIU/ml 2.5〜28.0ng/ml
14日〜28日 1.5〜8 mIU/ml 70〜160pg/ml 1〜14 mIU/ml 5,7〜28.0ng/ml
閉経後 25〜140 mIU/ml 20pg/ml以下 6〜60 mIU/ml 0.2ng/ml以下

 

※あくまで、28日周期で生理が来る方の基準値です。人によって正常値は変化します。

 

この4つのホルモンの数値が大幅に乱れるのは、主に40代〜50歳前半の『更年期』の時です。

 

更年期以外でこのバランスが乱れている場合、病気の可能性が高くなり、「不妊症」を引き起こすと言われています。

 

更年期には誰もがエストラジオール値が低くなる

40代〜50代前半になると、『加齢』によって卵巣機能が急激に低下します。

 

その結果、性腺刺激ホルモンは分泌を促しているのに、卵巣が女性ホルモンを分泌できませんということが起こり、ホルモンバランスが乱れます。

 

この時、性腺刺激ホルモン値は高く、エストラジオール値は低くなり、この差が大きければ大きいほど、更年期障害が重くなると言われています。

 

更年期には誰もがエストラジオール値が低くなる

 

40代〜50歳前半の女性であれば、必ず起こることですので心配はありませんが、症状が重く辛いのであれば、ホルモン補充療法(HRT)を行うことで、症状が軽減されます。

 

ホルモン補充療法につきましましては、『まるごと分かる!更年期障害のホルモン補充療法(HRT)の全て』に詳しく解説しておりますので参考にして頂けたらと思います。

 

もし、更年期の時期にも関わらず、エストラジオール値が高い場合は、病気を疑った方が良いです。以下で詳しくご紹介いたします。

 

更年期以外で数値が大きく増減したら要注意!

40代〜50歳前半でないにも関わらず、数値が大幅に増減している場合、「下垂体」か「卵巣」に異常が起きている可能性が高くなります。

 

この2つに異常が起こると、排卵ができなくなり「不妊症」になると言われています。

 

以下に、考えられる病名と症状をまとめましたので、ご参考ください。

 

エストラジオール値の増減による症状と原因・治療方法一覧

異常箇所 病名 性腺刺激ホルモン値(FHS・LH) エストラジオール値(E2) 症状 原因 治療方法
下垂体 下垂体腫瘍 低下または増加 低下または増加 生理不順・無排卵・視力低下 ・腫瘍による分泌異常 ・腫瘍の摘出

・内服薬

下垂体機能低下症 低下 低下 生理不順・無排卵 腫瘍による下垂体低下 ・腫瘍がある場合摘出

・ホルモン補充療法

卵巣 卵巣機能低下症 増加 低下 ・不健康な生活

・遺伝性

・ホルモン補充療法

・生活改善

多嚢胞性卵巣症候群 増加 低下 生理不順・肥満

・毛深くなる・ニキビが増える

エストロゲン産生腫瘍 正常 増加 重い生理不順 卵巣腫瘍(良性)による分泌異常

・遺伝性

・腫瘍摘出

・内服薬

子宮ガン・卵巣がん 増加 低下または増加 腹痛・頻尿・体重減少

生理不順・不正出血

子宮・卵巣腫瘍(悪性)による分泌異常

・遺伝性

・腫瘍摘出

・放射線治療
・摘出後、ホルモン補充療法

※妊娠中は、元気な赤ちゃんを育てるために、どちらの数値も高くなります。

 

若い世代に数値の異常が出る場合、「ストレス」や「不規則な生活」「過激なダイエット」「過労による免疫力低下」が主な原因です。例外として「遺伝性」もあります。

 

また、性腺刺激ホルモン値も女性ホルモン値も正常値であるのに、「生理不順」や「情緒不安定」「頭痛」「腹痛」などの症状がある方は、『セロトニン』というホルモンバランスを整える物質の分泌が悪くて起こっていると言われています。

 

次より、増減したホルモン値を基準値に戻す方法をご紹介いたしますので、ご参考ください。

エストラジオール値を基準値に戻す方法

減ったまたは増えてしまったエストラジオール値を基準値に戻す方法は、「漢方」や「ホルモン補充療法(HRT)」などの『薬事療法』と、「アロマ」や「食事療法」「サプリメント」などの『補完代替療法』の2種類があります。

 

薬事療法とは、お薬で正常値に戻す方法であり、即効性があり効果を得やすい療法ですが、副作用の心配が少なからずあります。

 

補完代替療法とは、「直接病気を治す力は低いが、お薬の代わりとなる療法」のことを言い、不足している栄養素を補い、規則正しい生活をすることで、健康的な身体にして症状を緩和する方法として使われる療法です。
即効性は低いですが、副作用の心配がほとんどないのが特徴です。

 

症状が軽い方は「補完代替療法」、症状が重く日常生活に影響を及ぼす方は「補完代替療法」と「薬事療法」の2種類を行うと良いでしょう。

 

補完代替療法によって日常の中で基準値に戻す方法

補完代替療法でポイントなるのは、「セロトニンの分泌を促すこと」と、「減少したエストラジオールを補充すること」の2つです。

 

セロトニンは、ホルモンバランスを整える働きがあり、分泌が良いと精神的な症状が起きにくくなります。その他にも「不眠」や「腹痛」「頭痛」「生理不順」などの症状も軽減されます。

 

セロトニンの分泌を促す方法は「アロマ」や「朝日を浴びる」「深呼吸」など様々あります。

 

詳しい方法につきましては、『女性の重いをサヨナラ!セロトニンがドバドバ出る8つの習慣』をご覧ください。

 

減少したエストラジオールを補う方法は、主に「サプリメント」です。

 

サプリメントは、必要な栄養素をピンポイントで摂取することができるので、効率性に優れていて、過剰摂取さえしなければ副作用の心配はほぼありません。

 

更年期によってエストラジオールが減少したのであれば、女性ホルモンと似た作用を持つ『エクオールが配合された成分のサプリ』を摂取したほうが良いです。

 

更年期の症状以外でエストラジオールが増減したのであれば、大豆イソフラボンなどの成分が含まれる更年期サプリメントをを摂取したほうが良いでしょう。

 

サプリメントにつきましては以下のページを参考にしてください。

 

薬事療法ですぐに数値を戻す方法

薬事療法は、専門とする病院で「ホルモン補充療法(HRT)」と「漢方」のどちらかの治療を受けます。

 

体に合った方法であれば、そのどちらも即効性が期待でき、「ホットフラッシュ」や「精神的な症状」の改善に効果を発揮します。その他にも、「免疫力向上」や「美容効果」などの副効果も期待できます。

 

詳しくはこちら『ホルモン補充療法の全て』と『女性ホルモンを整える漢方の効能』をご覧ください。

まとめ

40代〜50代前半になると、誰もがエストラジオールの数値が低くなります。
若い世代で、数値に異常が出ると病気の可能性があり、「不妊症」に繋がります。

 

普段から「規則正しい生活」を心掛け、数値をキープすることが大切ですが、すでに減ってしまった場合は「サプリメント」や「ホルモン補充療法(HRT)」で、正常値に戻す必要があります。

 

エストラジオールの数値をキープすることで、妊娠もしやすく、女性らしい丸みを帯びた身体になり、肌質も髪質も良くなり、精神も安定するので、日常的に意識していきましょう。

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